培養細胞用脂質添加材 Refeed® – Remembrane Srl
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Refeed®とは
Refeed®はRemembrane社(イタリア)が開発したin vitro培養細胞の膜脂質組成を変化させる脂質添加剤です。細胞膜脂質の構成をリモデリングすることで、細胞培養時の様々な問題を解決し、特定のバイオプロセスを促進することが可能です。この革新的な脂質の補給によりin vitroの培養がより効率的、特異的になります。Refeed®は細胞培地に添加することで使用できるため非常に簡便であり、ウイルス生産、タンパク質生産、細胞トランスフェクション、ステムネス、凍結保存での生存率などのさまざまな主要パラメータを向上させます。
Remembrane社ウェブサイト
Remembrane社商品カタログ
目次
Refeed®カタログ商品
培養プロセス中では、脂質の構成や膜ネットワークの性質はin vitroで大きく変化してしまいます。Remembrane社のカタログ商品を使用すると、膜脂質の構成を修正し、生理的、病理的性質を再形成することが可能です。Remembrane社のこれらのカタログ商品は、in vitro実験モデルと実験データの品質を向上させます。カタログ商品には以下の種類がございます。
バイオマニュファクチャリング
Refeed®は、バイオプロダクトの収量を増やすための優れた添加剤です。Refeed®はバイオプロセスのあらゆる細胞株に添加でき、大抵のバイオプロダクトの収量を引き上げます。例えば哺乳類(CHOやHEK、Veroなど)や昆虫、微生物(E.coliや酵母、ピキアなど)の細胞株にご利用いただけます。
以下の点でラージスケールのバイオリアクターに最適です:
- スケールアップした容量で再現性のある結果を出す
- バイオリアクター表面への脂質の粘着がない
- 下流工程に影響しない
- 医療用品の製造での使用
- 費用対効果が高く経済的に維持しやすい
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Escherichia coli
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この画期的なRefeed®はEscherichia coliのタンパク質のマニュファクチャリング収量を50%~400%増加させます(タンパク質の種類、サイズ、発現効率により変動します)。この商品は大抵の製造の手順において効果的なうえ、GMPの品質管理規則に準拠しています。このRefeed®の費用対効果の高さにより、E.coliを用いたあらゆるタンパク質の製造工程が経済的に維持しやすくなります。商品の詳細は(株)東京未来スタイルまでお問い合せください。
商品リスト
コード | 商品名 | 容量(ml) |
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SCH_YLD | Escherichia coli | 30 |
先端医療
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Perinatal mesenchymal Stem Cells
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このRefeedは、in vivo周産期間葉系幹細胞の膜構成、膜性質を忠実に模倣したin vitro膜ネットワークを再作成します。このRefeedを使用することにより、細胞成長率、免疫修飾、分化能などの重要なパラメータが向上します。
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Leukocytes
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このRefeedは、in vivo白血球の膜構成、膜性質を忠実に模倣したin vitro膜ネットワークを再作成します。Jurkat、Raji、THP-1およびその他の初代、不死化白血球細胞に最適化されています。
商品リスト
コード | 商品名 | 容量(ml) |
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MSC_PYS | Perinatal MSCs | 1 |
LKC_PYS | Leukocytes | 1 |
In-vitro試験
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Hypercholesterolemic cardiomyocytes
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このRefeedは、in vivo高コレステロール血症心臓細胞の膜構成、膜性質を忠実に模倣したin vitro膜ネットワークを再作成します。新生児と成人の心臓細胞に最適化されています。
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Neurons
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このRefeedは、in vivoニューロンの膜構成、膜性質を忠実に模倣したin vitro膜ネットワークを再作成します。成人と胚性ニューロンに最適化されています。
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Epithelial colorectal cells
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このRefeedは、in vivo上皮結腸直腸細胞の膜構成、膜性質を忠実に模倣したin vitro膜ネットワークを再作成します。Caco-2、HT-29、HCT-1167およびその他の不死化上皮結腸直腸細胞に最適化されています。
商品リスト
コード | 商品名 | 容量(ml) |
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CRD_HPR | Cardiomyocytes | 1 |
NRN_PYS | Neurons | 1 |
CLN_PYS | Epithelial colorectal cells | 1 |
CLN_TMR | Epithelial colorectal cells | 1 |
その他のRefeed®
Generic Refeed®
すべてのin vitro培養細胞に使用可能であり、生理的または病理的な特徴をもつ膜ネットワークによって特徴づけられた培養細胞の作成が可能です。
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Pro-Raft
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脂質ラフトを多く含む膜ネットワークの構築を促します。
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Pro-inflammatory
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炎症誘発膜ネットワークの構築を促します。
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Anti-inflammatory
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抗炎症膜ネットワークの構築を促します。
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CVD-like
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循環器疾患患者の典型的な膜ネットワークの構築を促します。
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Omega3+
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長鎖オメガ3脂肪酸を多く含む膜ネットワークの構築を促します。
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Omega6+
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長鎖オメガ6脂肪酸を多く含む膜ネットワークの構築を促します。
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Balanced 3/6
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長鎖オメガ3脂肪酸と長鎖オメガ6脂肪酸を同量含む膜ネットワークの構築を促します。
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Low-Thickness
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低脂肪酸平均長炭素鎖を持つ膜ネットワークの構築を促します。
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High-Thickness
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高脂肪酸平均長炭素鎖を持つ膜ネットワークの構築を促します。
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AntiOx
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適切な膜代謝に必要な抗酸化物質を促します。
商品リスト
コード | 商品名 | 容量(ml) |
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GNR_PRF | Pro-Raft | 1 |
GNR_PNF | Pro-inflammatory | 1 |
GNR_NNF | Anti-inflammatory | 1 |
GNR_CDV | CVD-like | 1 |
GNR_OM3 | Omega3+ | 1 |
GNR_OM6 | Omega6+ | 1 |
GNR_B36 | Balanced 3/6 | 1 |
GNR_LTH | Low-Thickness | 1 |
GNR_HTH | High-Thickness | 1 |
GNR_NTX | AntiOx | 1 |
Dietary Refeed®
すべてのin vitro培養細胞に使用可能であり、異なる食事療法の影響を模倣した培養細胞の作成が可能です。
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American
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典型的な米国個人の食生活を反映した膜ネットワークの構築を促します。
この食生活には、糖尿病、アテローム性動脈硬化、心疾患やその他様々な疾病の危険があります。 -
Japanese
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典型的な日本個人の食生活を反映した膜ネットワークの構築を促します。
この食生活は、健康的で寿命が長いと考えられています。 -
Mediterranean
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典型的な地中海人種の食生活を反映した膜ネットワークの構築を促します。
この食生活は、健康的で寿命が長いと考えられています。 -
Historical
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過去に生存していた個人の食生活を反映した膜ネットワークの構築を促します。
この食生活は、ナッツ、魚、フルーツの摂取が多く肉が少ないです。 -
Vegetarian
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典型的なベジタリアン、ビーガンの食事を反映した膜ネットワークの構築を促します。
この食生活は、肉と魚を全く摂取しません -
Trans-FA
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西洋人の食生活で得られる平均的な量のトランス脂肪酸を含む膜ネットワークの構築を促します。トランス脂肪酸は反芻動物由来のものと工場で生産されたものを適切な割合で含みます。
商品リスト
コード | 商品名 | 容量(ml) |
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DTI_MCN | American | 1 |
DTI_JNS | Japanese | 1 |
DTI_MTR | Mediterranean | 1 |
DTI_HTR | Historical | 1 |
DTI_VTR | Vegetarian | 1 |
DTI_TRN | Trans-FA | 1 |
Refeed® カスタム商品
Remembrane社は、細かな組成の修正から受託開発品の作成まで、さまざまなカスタム商品を製造する技術と製造施設をもっています。
Refeed®カスタム商品はさまざまな生物学的パラメーターを向上させます(膜構成と膜性質、分子発現と分子フォールディング、細胞のステムネスと分化能、ウイルスおよびタンパク質生産、足場アフィニティー、トランスフェクション、凍結保存など)。さらに詳細なご要望や質問等を教えていただけましたら、さらに詳細にご対応可能です。
Refeed®のデータシートやMSDSをご希望のお客様は東京未来スタイルまでお問い合わせください。
Refeed®の用途
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タンパク質生産
脂質は多くの細胞特性に影響を与えます。特に複製率、トラフィッキングプロセス、エクソサイトーシスに大きな影響を与えます。用途に合わせた脂質添加剤は細胞成長、タンパク質生産をさまざま哺乳類細胞と昆虫細胞で向上させます。Remembrane社では、ユーザー様のご希望に沿った添加剤を調整いたします。
利点
タンパク質生産性が向上します。
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ウイルス生産
脂質は、ウイルス複製サイクル、ウイルス侵入、複製、膜ターゲティング、ウイルスアッセンブル、出芽、変異などに大きな影響を与えます。用途に合わせた脂質添加剤はウイルスのタイターを5倍に増加させます。さらに、膜脂質の組成の変化は、その性能とウイルスの感染性に大きな影響を与えます。
利点
ウイルスベクター生産性が向上します。
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生理モデル
培養細胞膜脂質の組成は、in vivoの細胞とは全く異なります。また、不死化細胞株、初代細胞、幹細胞でも膜脂質の組成は異なります。このように膜の性質は様々であり、実験データのバイアスを引き起こします。用途に合わせた脂質添加剤を使用することにより、in vivo様のin vitroモデルを再作成することができ、実験のバイアスを減らすことが可能です。
利点- in vitro細胞のための正確なin vitro膜生理モデル
- in vitroモデル実験のパフォーマンスの向上
- 実験結果のバイアスの低減
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病理モデル
病理組織は、正常とは異なる特異的な膜脂質組成を持ちます。これは、脂質代謝や食習慣と環境に対する病態生理反応に起因します。用途に合わせた脂質添加剤を使用することにより、ユーザー様が希望される病理モデルを作成し、研究の質を向上することが可能です。
利点- 病理細胞モデルのための正確なin vitro膜生理モデル
- in vitroモデル実験のパフォーマンスの向上
- 実験結果のバイアスの低減
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凍結保存
細胞膜の脆弱性は、in vitro細胞の凍結保存時の細胞死の主要な原因です。脂質は細胞膜重量の50~80%を占め、細胞膜の流動性と安定性に大きな影響を与えます。用途に合わせた脂質添加剤は、細胞の生存率と回復率を大きく上昇させます。
利点
凍結保存からの細胞の回復率が向上します。
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培地構築
Remembrane社では、培地メーカー様のためにテイラーメードで脂質構築をしております。この脂質は、細胞培養培地に添加されたかたち、または別途で供給可能です。いづれの場合も、Remembrane社の膜脂質分野での豊富な経験と世界レベルの膜脂質データベースにより、専門的で柔軟なサービスをご提供いたします。
利点- 細胞膜における革新的な手法
- 細胞培養培地の品質向上
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幹細胞と細胞療法
幹細胞の維持と成長は完全には理解されていない膜代謝に依存しています。他方、膜代謝の変化が細胞分化の主要なトリガーの1つと考えられています。細胞治療の分野は急速に発展しており、用途に合わせて脂質添加剤を使用することは、ステムネス、分化、足場アフィニティー、エクソソームなどの様々な性質に影響を与えます。
利点- 幹細胞の膜代謝についての詳細な洞察
- ステムネス、分化、足場アフィニティーへの影響
- 細胞治療と再生医療への優れた応用性
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トランスフェクション
トランスフェクションの際、遺伝子は細胞膜を通過する必要があります。今日のトランスフェクション市場は外部から使用する高額な試薬のみです。培養細胞の膜脂質組成を変えることにより、この現状を変化させ、安価に、効率的にトランスフェクションを行うことが可能になります。
利点
トランスフェクション効率が向上します。
Refeed®のデータシートやMSDSをご希望のお客様は東京未来スタイルまでお問い合わせください。
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【商品取扱元】株式会社 東京未来スタイル
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TEL:029-851-9222 FAX:029-851-9220